探偵が調査を行う前の準備【危機管理】について解説しました。

<職務質問>

探偵は、ともすると調査中に職務質問を受けやすい。しかし、態度次第では全然受けない 者もいる。
職務質問を受けると調査が中断するだけでなく、周囲の人に顔を覚えられ、調 査続行が不可能になるかもしれない。
警察官が職務質問をする場合、怪しい人物である、 と思うから声を掛けてくるので、そのような人物と思われないよう、細心の注意を払い、
まして職務質問を受けても仕方がないような、違法行為まがいの調査方法を取らないようにする。

■対象の選定 犯罪を犯したものは、いかに平静を装っても、動揺のために動作や、行動が不自然となる。
着衣や携帯品にも異常が見られ、犯罪の形跡が認められることが多い。
また、最近は自転 車等を利用する広域的な窃盗犯、強盗が多く、人の行動や異常点に注意するのみでなく、 不審自動車についても警戒し、選定されている。

■挙動からの選定るする時はいけない

1 他人の家や庭などを覗いたり、様子を窺っている者
2 軒下にたたずんで、電柱や物陰に隠れている者
3 一定の場所に立ち止まって、人が通るとその場所から一時移動する者
4 人目を避けて歩いている者
5 映画館、神社、公園、で居眠りをしている者
6 昼間、草むら等人気の無いところに立寄る者(盗品隠匿)
7 夜間、ビル、工場、倉庫、学校、事務所の近くをうろつく者
8 自転車に荷物を積み、夜間無灯火で走っている者
9 暗い道で、人をやり過ごして顔を見せない者

■警察官に対する挙動の選定

1 警察官の姿を見て、逆行したり、横道にそれたりする者
2 同じく、急に近くの商店に入ったり、横道にそれて放尿する者
3 同じく、顔を伏せたり、隠したり、歩調を速めてすれ違う者
4 時々後ろを振り返って、警察官の様子を見る者

■着衣からの選定

1 体格と着衣の大きさが合っていない者
2 年齢と着衣、職業と着衣が合っていない者
3 履物と衣類が不釣合い、または上着を何枚も着ている者
4 着衣が天候や季節に無関係の者
5 ことさらに紳士を装ったり、または旅行者を装う者

■自動車・二輪車・自転車からの選定

1 自動車の中で寝ている者
2 夜間、無灯火で走っている車
3 夜間、暗いところで頻繁に乗降を繰り返している者、または荷物を積んですいる者
4 駐車場の車の付近で、周囲の様子を窺ったり、車の中を覗いたりしている者
5 鍵の壊れた自転車や、鑑札をはがした跡のある自転車

警察官は上記基準点に基づいて職務質問を行うことが多いため、まずはこれらの選定基準 にあてはまらない様に調査を進める必要がある。
特に夜間、住宅街での尾行・張り込みでは、近隣住民から通報されるケースも多く、対応 策は事前に考えておくべきである。

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